実印

住民登録のある市区町村役場にて、印鑑登録をおこなった印鑑を「実印」といいます。 つまり実印とは、市区町村に「自分の意思を証明する印鑑はこれです」と届け出て登録した印鑑のことで、その証明書を「印鑑登録証明書」と言います。

たとえ同じ苗字だったとしても、同一の印鑑を家族や他人と兼用・登録することなどはできません。 偽造を防ぐ為にも、フルネームでの彫刻が理想ですが、最近では女性の場合、結婚後もお使いいただけるよう「名前」でお作りすることもあります。

印鑑登録とは?

印鑑登録とは、住民票のある市町村役場で実印を登録することをいいます。 印鑑登録をすると「印鑑登録証明書」を発行することができるようになります。

登録申請の方法は、住民登録している市区町村役場へ本人が出向き、印鑑登録申請書と実印にしたい印鑑を役場窓口へ持って行きます。 代理人による申請も可能ですが、代理人を立てる理由を証明する委任状が必要になります。代理人による申請の場合、日数もかかります。

印鑑登録に必要なもの

・実印登録したい印鑑
・身分証明書
・登録費用(約300円 市町村により異なる場合があります)
※代理人による申請の場合、委任状と代理人の身分証明書も必要になります。

実印に出来る印鑑の条件

実印は、その人の意思を証明するものとなる重要な印鑑です。よって同じ印鑑が世に出回っていると悪用されてトラブルに巻き込まれる可能性があるということになります。

高知市では印鑑登録出来る印鑑の条件は下記の通りです。

・戸籍に登録してある本名の印鑑
・機械彫り等により、大量生産されていない印鑑
・ゴム印や合成樹脂(プラスチック)以外の印鑑
・大きさが8ミリ以上、25ミリ未満の印鑑
・判読ができる印鑑
・割れ・欠けがない印鑑

※条例で定められているものですので、各市町村によって条件は異なります。住民票のある市町村役場にお問い合わせ下さい。

実印が必要なときって?

実印は資産や財産の移動、売買において必要になる印鑑です。 銀行印や認印のように日常で必要になることはなく、限られた場合のみに必要なので、人生で何回もおすものではありません。 ですが、急に実印が必要な大事なときが訪れて焦ることのないよう、時間に余裕があるときに作っておくといいでしょう。

実印が必要になる時は主に

・土地・不動産を購入して、所有権を自分の住所に移転登記をして所有者になる時。
分譲マンションや分譲住宅を購入し、販売会社から登記移転の手続きをする際に必要になります。

・不動産などを担保に抵当権を設定して融資を受ける時
・中古車を購入し、業者を通さず自分たちで車の所有者の移転登録申請を行う時
・会社を設立する時
公証人役場で定款の認証を受ける際に必要になります。
・遺言を作る時に、遺言内容を公証人に口述する公正証書を作成する時
・2人以上の遺産相続人で遺産分割を行い遺産分割協議書を作成する時

実印にオススメの印材

実印の印材を選ぶ時に最も大事なことが、欠けにくいことです。 印鑑の素材としておなじみの木や動物のキバ・角といった材質では象牙が欠けにくくオススメです。 また、金属製のチタンも摩耗や欠けがないので長年ご愛用いただけるのでオススメです。

実印にオススメの書体

実印は読める必要はないので、偽造を防ぐためにも、複雑で読みにくい書体がいいでしょう。 「印相体(吉相体)」は末広がりで縁起がいいとされており、実印には最適な書体です。

実印は人生の大切な時に必ず必要になるものです

実印は、人生の大切な時に必ず必要となるものです。 他の印鑑とは違い、あまり使わないからといって簡単に決めてしまわず、 しっかりとした唯一性のある印鑑を選びましょう。